23日に投開票された那覇市長選。「子育て日本一の那覇市」づくりをキャッチフレーズに選挙戦を駆け抜けた翁長雄治さん(35)だが、及ばなかった。「市民と一緒に歩んできたが、結果は厳しいものになった」と淡々と語った。
23日午後9時35分ごろ、那覇市古島の教育福祉会館に入った翁長さん。支援者らと共にかたずをのんで開票状況を見守っていたが、同10時47分ごろ、相手候補の当選確実が報じられると、会場は静まり返り、重い空気に包まれた。
出馬表明から約1カ月という短期間で臨んだ選挙戦だった。父・翁長雄志さんが市民と共につくった「オール沖縄」の支援を受け、「平和で誇りある豊かな那覇」を訴えてきたが、支持は思ったように広がらなかった。
同10時56分ごろ、複数の報道機関が相手候補の当確を伝えると、翁長さんはマイクを握った。「全て私の不徳の致すところだ。本当に申し訳ない」と約5秒間、深々と頭を下げた。
当選した知念覚さん(59)には「子どもが毎日楽しく暮らせる那覇市をつくってほしい」と望んだ。
(照屋大哲)