全国障がい者スポーツ大会、きょう開幕 県勢22人が6競技で熱戦 ボッチャで初舞台へ


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 第22回全国障害者スポーツ大会(いちご一会とちぎ大会)は29日、栃木県で開幕する。沖縄県勢は個人種目に16人、団体競技に6人の計22人が6競技に参加する。4年ぶりの開催に闘志を燃やし全国に挑む。


初戦突破へ結束 知的バスケ

 県FIDバスケットボール連盟の女子バスケットボールチームは前回大会で3位を獲得した。キャプテンの浜比嘉奈美(23)は「まずは初戦で勝てるように集中する」と目の前の試合をしっかりと見据えた。「走るバスケ」で勝利に向けて結束を高める。

初戦に向けて結束を強める女子バスケットボールチーム=22日、浦添市のサン・アビリティーズうらそえ

 チーム最年少の南部商業高校1年の仲間由莉愛(16)は本大会初出場。緊張と不安を抱えるも「自信がある」という3ポイントシュートを「1試合で5本決めたい」と頼もしい目標を掲げた。

 新型コロナウイルスや台風の影響で2019年から21年は中止になった。4年の間に学生から社会人になるなど、環境にも身体にも変化があった。それでも今回大会に掲げる目標は「前回大会以上の結果」。

 「それぞれの所属先の協力があって練習できた」と監督で与那原小教諭の多和田真樹は振り返る。選手らが語るチームの特徴は「仲の良さ」。練習中も声掛けを意識してきた。

 初戦は29日、山口県代表と対戦する。宮本梨々奈は「試合中もコミュニケーションをとる」と勝利をつかみ取るためにチームの持ち味を生かす。県代表として全国の舞台に立つ。

(金盛文香)


高み目指し緊張と期待 ボッチャ 県勢2人、初舞台へ

県を代表してボッチャに出場する金城歩未(右)、兼村星哉=22日、那覇市の松川公民館

 今大会から正式競技として実施されるボッチャに、県内から2人が出場する。沖縄ボッチャクラブの金城歩未と兼村星哉は初の舞台に緊張と期待を抱くも、高みを目指して本番に臨む。試合は30日に行われる。

 金城は考え続けるプレーが持ち味だ。作戦などを冷静に組み立てながら試合を進める。重要な場面では持ち前の集中力を発揮し、狙った位置にボールを付ける。世界大会でメダルを獲得したこともある。多くの期待を背負っての出場に緊張が隠せないが「自分らしいプレーで思い切りやりたい」と上位を狙う。大会に向け練習やトレーニングも増やした。「ボッチャの楽しさを伝えたい」との目標も掲げ試合に挑む。

 兼村はボッチャの大会への出場自体が初めて。しかし「楽しみが勝っている」とたくましく意気込む。鏡が丘特別支援学校でボッチャ部に所属しており、部員と切磋琢磨(せっさたくま)し技を磨いてきた。「(ボールにボールをあてて飛ばす)『ヒット』が課題だ。克服して点を取りたい」と自己分析も怠らない。「リラックスして試合を楽しみたい」とメンバーと共に戦う。

(金盛文香)