全日本女子重量挙げ 福里が3種目大会で初優勝 71キロ級 「まだいける」限界感じず


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一般71キロ級で日本タイ記録となるスナッチ100キロを成功させる福里悠=3日、北海道士別市総合体育館(提供)

 重量挙げの第14回全日本女子選抜選手権大会最終日は3日、北海道士別市総合体育館で行われ、一般71キロ級の福里悠(宮古高―東京国際大出、琉球倶楽部)がいずれも大会新となるスナッチ100キロ、ジャーク120キロ、トータル220キロを記録し、初出場で初優勝を飾った。スナッチは日本タイ記録だった。同81キロ級では知念ひめの(糸満中―大阪産業大付高―平成国際大出、自衛隊体育学校)がスナッチで大会新の93キロに成功しトータルで3位。同87キロ級の仲宗根夢来(本部高出―名桜大)はスナッチ90キロ、トータル189キロの大会新で3位入賞した。

 スナッチ、ジャーク、トータルいずれも自己新で大会記録を塗り替えた。71キロ級の福里悠(琉球倶楽部)は失敗が続いたスナッチ3回目で日本タイ記録の100キロを申告。しっかりバーベルを頭上にとどめ成功させた。「波に乗った」とジャークは余裕を感じさせる会心の試技で全て挙げきり、社会人になって初の優勝をつかみ取った。

 この日はスナッチ3回目で100キロの成功を目標とした。1回目から自己ベストを1キロ上回る95キロで入った。2回目はさらに増加の98キロ。「練習で取っていた」と自信はあった。いずれも引き上げたバーベルを静止できず、後方に流してしまったが「重量感はなかった」。後のない中でも計画通りに100キロに挑み、変わらず勢いのある引き上げで、今度は姿勢を整え頭上に押しとどめた。

 けがを乗り越えウオーミングアップの段階から体の動きを研究してきた。試技中の動作一つ一つに意識を向けるようになり、効果が徐々に出てきた。100キロの大台は「やっとスタート地点という感じ。まだいける。力をつけていきたい」と限界は少しも感じない。次に目指すは今年2位だった全日本選手権の頂点。「絶対に取る」と宣言した。
 (謝花史哲)