「生きるために笑っている」芸人まーちゃん、がん体験を語る 精神保健福祉普及大会


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特別講演するお笑い芸人のまーちゃん=2日、浦添市仲間のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室(小川昌宏撮影)

 「働く人のこころを守る」をメインテーマに、第53回精神保健福祉普及大会(沖縄県、県精神保健福祉協会主催)が2日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開かれた。お笑い芸人の小波津正光さん(まーちゃん)は特別講演で「人は楽しいからではなく、生きるために笑っていると思う」などと語った。

 小波津さんは「沖縄お笑い芸人人生論」と題して講演。喉頭がんの療養体験について、笑いを交えながら展開した。その中で毎日ランニングをしていることにも触れ「(走って)息をし、毎日何かを感じれば生きていける」と強調した。

 琉球大大学院医学研究科精神病態医学講座の近藤毅教授とも対談した。小波津さんはランニングを念頭に「午前中体を動かして、午後に働くような世の中になったら(人々が)健康的に死ねるかなと思う」と語った。

 公開座談会もあり、県立総合精神保健福祉センター所長の宮川治氏を座長に、琉球新報の嘉陽拓也記者、TELL Counseling公認心理師・臨床心理士の大兼千津子さん、沖縄障害者職業センターリワークカウンセラーの森脇聰子さん、EAP産業ストレス研究所所長・山本クリニック院長の山本和儀氏らが登壇。医療現場などの現実や、職場でのメンタルヘルスなどについて議論を重ねた。

(塚崎昇平)