重量挙げの第59回全日本社会人選手権大会第2日は5日、北海道士別市総合体育館で行われ、89キロ級で平仲浩也(南部工高―法政大出、警視庁)がスナッチ143キロ、ジャーク171キロ、トータル314キロを記録して頂点に立った。同階級の金城優人(南部工高―金沢学院大出、警視庁)はトータル306キロで準優勝だった。
89キロ級の平仲浩也(警視庁)が3年ぶりに社会人選手権を制した。けがとの戦いが続く中、トータル314キロで当時の記録にはまだ及ばないが、この日は痛みを感じず試技ができた。「けがで練習も楽しくなくなっていた。運よくこういう結果になって、また楽しくできそうだ。この感覚で頑張りたい」と素直に優勝を喜んだ。
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昨年から腰と膝に違和感を抱えながら「だましだましやってきた」が、とちぎ国体で悪化した。精密検査をした結果、ヘルニアの治療を行うことを決めた。効果てきめんで「そこから動きが良くなった」という。
ベストはスナッチ150キロ、ジャーク184キロ。2年前の全日本選手権で記録した当時もヘルニアの治療後に調子が上がったことを思い返し、「もっと早くに治療しておけば」と少し悔やんだ。
それでもスナッチ3回目で143キロに成功。ジャークは失敗したが175キロに挑戦した。練習不足の中で「やりたい重量まで触れた」と手応えは悪くない。苦しい状況が続いていたが、優勝を弾みに練習につなげ「次は高い記録で優勝できるようにしたい」と来年の全日本選手権で再び頂点を目指す。
(謝花史哲)