共産党県委(赤嶺政賢委員長)は11日、嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、日米共同統合演習「キーン・ソード23」の中止や、同演習で民間の空港や港湾施設を使用しないことなどを要請した。
要請書を受け取った防衛局の小野功雄局長は、演習での民間空港・港湾の使用について「自衛隊の活動に必要な装備品や補給品の輸送能力向上のために必要だ」と使用の必要性を強調した。
与那国空港から与那国駐屯地までの一般道路で陸上自衛隊の16式機動戦闘車(MCV)を走行させる計画についても、「普段から必要な対応の一環だ。実弾は装備していない」と説明した。
赤嶺委員長は日米の大規模演習に「アジアの緊張を高めることにならないか」と疑問を呈し、「軍事的な緊張が激化すれば、何らかの衝突が起こる。地上戦の経験を持つ県民に大きな不安を与える」と抗議した。同党県委は外務省沖縄事務所にも演習中止などの申し入れを行った。
(武井悠)