侵略的外来種のアルゼンチンアリ確認 沖縄県内で2例目 那覇港コンテナ内


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アルゼンチンアリ(提供・OIST OKEON美ら森プロジェクト)

 那覇港管理組合によると、那覇港公共国際コンテナターミナル内のコンテナヤードで10月、定着した場合に生態系への被害が懸念される侵略的外来種「アルゼンチンアリ」が約50個体見つかった。同組合によると、ヒアリの侵入監視のために実施している調査で発見され、県内での発見事例は2例目となる。同組合によると、アルゼンチンアリは19年に那覇港のコンテナヤード内で1個体が見つかっていた。

 同組合によると、アルゼンチンアリは現時点で、那覇港以外では、発見されておらず、見つかったコンテナで営巣も確認されていない。調査にも携わった沖縄科学技術大学院大の吉村正志博士(農学)はアルゼンチンアリが侵入した場合、他のアリがいなくなるなど生態系への影響や、農業害虫を運ぶなどの被害が懸念されるという。

 吉村博士は「(今回見つかった)コンテナ内で定着している状況ではないが、警戒しなければならない。仮に定着が見つかった場合でも、対応できるよう関係機関で連携をとっていく必要がある」との見解を示した。
 (池田哲平)