FC琉球、竹原氏が強化部責任者に 元サガン鳥栖社長、J1昇格を実現 元監督・喜名氏も補佐に


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強化部スポーツダイレクターに就任した竹原稔氏(中央)とアカデミーアドバイザー兼スポーツダイレクター補佐に就いた喜名哲裕氏(右端)=17日、八重瀬町スポーツ観光交流施設

 FC琉球は17日、J2再昇格を目指す来季に向け、新たな強化部の体制を発表した。責任者の強化部スポーツダイレクターに、サガン鳥栖の社長を務めた竹原稔氏(61)が就き、補佐に元監督の喜名哲裕氏(45)を充てた。

 竹原氏は「J2への昇格を必ず優勝という形で成し遂げたい。鳥栖での経験を最大限に還元したい。応援とサポートをお願いします」と意気込みを語った。クラブを運営する琉球フットボールクラブの倉林啓士郎社長は「5年ぶりのJ3だが、やることは変わらない。来年創設20年。気持ちを新たに1年で再昇格する体制をつくりたい」と2人に期待をかけた。

 竹原氏は全国に28店舗を構える「らいふ薬局」の創業者で、2011年に鳥栖の社長に就任。初年度にJ1昇格させ、リーグの理事なども歴任した。経営手腕も発揮し、運営会社の売上高を約12倍に押し上げたほか、ジュニア育成でも結果を残した。プロバスケットボールの佐賀バルーナーズの設立にも関わった。

 竹原氏の実績に注目していた倉林社長が声をかけたという。倉林社長は今季についてコロナ禍やけが人の多さなど「不運な部分もあった」とした上で「(的確に)戦力を供給できなかった。クラブとしての反省点がある。原因は一つではない。ケアの体制などももう一歩高めないといけない」と振り返った。J2入り後の4年間で平均年齢が上がってきた点にも触れ「上を目指すにはベテランも必要だが、若手との融合も含め一体感をつくることも大切」と今後のチームづくりの在り方を見通した。
 (謝花史哲)