自衛隊車両や人員を沖縄から撤収、中城湾港から県外へ 日米統合演習 市民団体は抗議集会


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防衛省のチャーター船「はくおう」に乗り込む自衛隊車両=20日、沖縄市海邦町の中城湾港

 防衛省統合幕僚監部は20日、日米共同統合演習「キーン・ソード23」のため沖縄県内に運び込んでいた車両などの装備品を、チャーターした民間船舶(PFI船)に積載し、中城湾港から県外へ搬出した。演習が19日で終了したことに伴い、装備品を撤収したとみられる。港のゲート前では市民団体が集会を開き「沖縄でもう演習をしないで」と声を上げた。

 県の照会に対する沖縄防衛局の回答によると、県外へ運び出したのは車両49台と人員136人。

 市民らによると午前9時半ごろまでに全ての車両が港湾施設内に入った。午前10時ごろに最後の車両が船内に入った。

 防衛省のチャーター船「はくおう」は午後2時ごろに港を離れた。

 船が接岸した中城湾港のフェンス前では沖縄平和市民連絡会やうるま市島ぐるみ会議、嘉手納ピースアクションが合同で抗議活動を実施した。

 マイクを握ったうるま市島ぐるみ会議の照屋寛之共同代表は「有事にならないための外交が展開されているのか。中国と仲が悪いなら(首脳が)月1回でも会えばいい。われわれが黙っていたらそのまま戦場になりかねない」と語った。

(知念征尚)