暗号資産 引き出せなくなる? モバイルプリンスの知っとくto得トーク[284]


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モバイルプリンス

 

今月11日、アメリカの暗号資産取引所「FTX」の経営が崩壊【※1】し、暗号資産への不安が高まっています。

FTXは暗号資産(仮想通貨と呼ぶこともあります)の銀行のような場所で、お金を暗号資産に換えて預けられる会社でした。

しかし、お客さんから預かっていたお金を別の会社に移し、他の投資に使って失敗したということです。

分かりやすく例えると、「たくさんの友だちのお金を預かっていたのに、勝手に財布からお金を取って使って返せなくなっている」という感じでしょうか。

お金を預けていた人たちは、自分のお金が引き出せなくなってパニック状態です。

 

※1 「FTX」の経営が崩壊 … お金を預けていて影響を受ける人は100万人を超す可能性があると言われています。アメリカの会社であったため、日本人で利用している人の数がすごい多いわけではないと思われます。しかし、この件をキッカケに暗号資産の価格が急激に下がっており、FTXを使っていなくても影響を受ける人は出てくるでしょう。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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FTXを立ち上げたサム・バンクマンフリード氏は“カリスマ経営者”として知られ、有名企業もFTXへ投資していたため「信頼できる会社」として大金を預けていた人も多くいました。

テニスの大坂なおみ選手、メジャーリーグの大谷翔平選手ら一流アスリートもFTXの広告に出演しており、「この選手たちも関わった」と訴えられる事態に発展しています。

 

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私たちはその企業が信頼できるかどうかは「メディアやSNSで良いように取り上げられているか」「信頼できる企業・有名人がどう反応しているか」などの情報から判断することがあります。

そう考えると、FTXを事前に「危険な会社」と判断するのは難しいです。

今後は暗号資産だけでなく、スマホやネットを使ってお金を管理するさまざまなサービスが登場し、皆さんも使うようになるでしょう。

その際、このFTXの経営崩壊から学ぶことがきっとあると思います。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版

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