真玉橋、架橋500の歴史たどる デジタル技術で当時の橋を復元へ 沖縄・豊見城で講演会


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歴史講演会「デジタルでよみがえる真玉橋とその歴史」=13日、豊見城市中央公民館

 【豊見城】沖縄県豊見城市制20周年記念事業として、真玉橋架橋500周年記念関連イベント「デジタルでよみがえる真玉橋とその歴史」(豊見城市教育委員会主催)と題した歴史講演会が13日、市中央公民館であった。

 講演に先立ち、石造りの昔の真玉橋の姿をデジタル技術でよみがえらせる作業を担当している市文化課の島袋幸司さんと株式会社パスコの木村謙介さんが米軍が撮影した航空写真などを基にデジタルで画像を復元している作業を説明。途中経過の映像を見てもらい、違いがあれば指摘してほしいと呼びかけた。デジタル復元映像は本年度末の完成を目指している。

講演会で公開されたデジタル復元中のかつての真玉橋の画像

 講演会は歴史研究家で内閣府地域活性化伝道師の上里隆史さんが講師を務め、真玉橋にまつわるエピソードや歴史を解説した。

 講演後、参加者から感想を聞くと、字長堂自治会顧問の宮城右勲(すけのり)さん(84)は「真玉橋のあれだけの大量の石は長嶺グスクから運んだと聞いている」と長老からの話を紹介した。真玉橋自治会会員の宮城晃さん(75)も「私もそう聞いている。その証拠に石を運んでいる途中に水を飲んだと言われている井戸が残っている」と説明した。

 真玉橋自治会の金城義弘会長(66)は「子どもも一緒に連れてくればよかった。地元に誇りが持てる素晴らしい内容だった」と上里さんの講演に感動していた。

(喜屋武幸弘通信員)