PFAS汚染、沖縄全県で調査へ 水質2度目、土壌は初 国に基準策定求める


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 人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)が米軍基地周辺から高い値で検出されている問題で、沖縄県は2023年度、水質と土壌の調査を全県的に実施する計画であることが28日分かった。基地周辺だけでなく、全県的な汚染状況を確認する。

 全県調査は、水質は16年度に実施したが、国が20年度に暫定目標値(水1リットル当たりPFOSとPFOAの合計50ナノグラム)・測定方法を定めてからは初めて。土壌は初めてで、県は結果を基に国に土壌に関する基準・測定方法を設けるよう働き掛けを強めていく考え。

 調査実施は同日、玉城デニー知事が松川正則宜野湾市長との会談で明らかにした。

 県環境部環境保全課によると、16年度から継続している基地周辺の水質調査とは別で、主に基地周辺以外の河川、井戸、湧水などを対象に行う。土壌は基地周辺を含めて全県的に調査する。

 県独自の予算を使うが、予算額は現在、調整している。調査箇所も今後、市町村と調整していく。
  (安里周悟)