「頭が混乱。どう理解したら…」栄町市場に衝撃 「おでん東大」店主殺害に動揺広がる 沖縄


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 「頭が混乱して、どう理解していいか分からない」。那覇市安里の通称・栄町にある人気飲食店「おでん東大」の店主の女性(58)=浦添市=が殺害された事件で6日、殺人容疑で娘(34)、夫(34)の両容疑者が逮捕されたニュースが報道されると、栄町や市場の関係者に衝撃が広がった。

 栄町市場で精肉店を営む60代女性は、記事を画面に映し出したスマートフォンを片手にぼうぜんと立ちつくし「うそだ。何でこんなことになるわけ」と声を震わせる。亡くなった店主と約30年来の付き合いがあったという女性は「店主は娘や孫をかわいがっており、トラブルがあるようには見えなかった。本当にやりきれない」と目に涙を浮かべた。

 ことし4月におでん東大の道向かいに洋書店を開店した40代男性は「いつも優しく声かけしてくれ、開店日には本を1冊購入してくれた」と女性店主との日頃の交流を振り返る。「精神的にも支えになってくれていた人だった。このような結果になってしまい残念だ」と声を落とした。

 市場で八百屋を営む男性(60)は「娘のためにいつも一生懸命に働いていた。なぜ殺されなければいけなかったのか。県警には、早く原因を究明してほしい」と動揺を隠さなかった。

 県警は同日、那覇署で記者会見を開いた。幸喜一史刑事部長は「被害者のご冥福をお祈りするとともに、県警は原因究明に努める」と語った。