那覇商業高生がオンラインショップ、沖縄の魅力を全国へ 企業と交渉、9商品を販売


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オープニングセレモニーに臨む那覇商業高校情報処理科の生徒と教諭ら=2日、同校

 那覇商業高校情報処理科の3年生らが2日、オンラインショップ「那覇商まなびや」を開始した。全国の高校生が主体となり運営するオンラインショッピングモール「まなびや」内に開設したもので、県内高校の参加は初めて。生徒自らが地域の企業と交渉し、サイト内で商品を販売。県内企業の魅力を全国に発信する場をつくり上げている。

 「まなびや」は、静岡県の城南静岡高校で2001年に始まった取り組み。生徒が出展する企業を募り、担当者と打ち合わせを重ねて出展商品を決める。商品の撮影や紹介ページをデザインし、インターネット上で商品を販売する。サイトの運営を通し次世代を担う人材を育成することなどが目的で、学校側は利益を得ていない。

 2日現在、那覇商で取り扱うのは、沖縄のコスメブランド「チュフディナチュール」の手作り石けんと「琉球新麺 通堂」のラーメンセットなど9商品。それぞれの特徴や原材料などを、丁寧な文章でまとめた。

「那覇商まなびや」のサイト

 サイトは同校情報処理科3年2クラスの約80人が運営する。昨年度から準備を始め、この日の運営開始に向けて、出展企業の募集やサイト作成を進めてきた。今後も、週に2時間ある専門科目「総合実践」の授業内で出展企業との交渉を進め、取り扱う商品を増やしていく。

 2日、同校でオープニングセレモニーが開かれ、秋重優里さん(18)が「社長」、具志堅空さん(18)が「副社長」に就いた。秋重さんは「引き続き協力してくれる企業を探していく。勉強を重ね、後輩に引き継ぎながら、那覇商まなびやを発展させていきたい」と意気込みを語った。

 松村嘉英校長は「商業高校は目に見える機械は造らないが、目に見えない形でのサービス、『モノ』を創り出す。皆さんが生きるすべやビジネスの在り方を身につけるヒントにしてほしい」と期待を込めた。

 オンラインショップは「那覇商まなびや」で検索。
 (吉田早希)