菅氏、成果を強調 グアム州知事と面談


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 【グアム=池田哲平】グアムを訪問していた菅義偉官房長官は30日、米太平洋海兵隊のトゥーラン司令官(中将)やグアム州のカルボ知事と会談し、政府として在沖米海兵隊のグアム移転を進めていく方針を述べた。菅氏は海兵隊のグアム移転が予定される米軍基地などを視察し「沖縄に駐留する海兵隊4千人の受け入れが着々と進んでいるとの印象を受けた」と述べた。菅氏は同日中に帰任した。

 菅氏は会談で「在沖米軍基地の負担軽減は安倍政権にとって最重要課題だ。米軍と協力しながら西普天間住宅地区の返還、日米地位協定の環境補足協定など、まさに目に見える形で動いている」などと政府の成果を強調した。トゥーラン氏はグアム移転を推進する菅氏の意見を歓迎し「(グアム移転は)日本政府、日本の方々からの協力がなくてはできなかった」と日本側の協力に感謝した。
 グアム移転を推進する立場のカルボ知事は菅氏との会談で「米下院とオバマ政権からは支援を受けているが、上院から支援を受けているとは言い難い状況だ。日本政府でもマケイン上院議員や軍事委員会を通してグアムから懸念があることを伝えてもらいたい」と述べ、日本側に米議会上院への働き掛けを求めた。
 菅氏は同日、アンダーセン空軍基地内で岩国基地のCH53Dヘリコプターなどが移転される予定地や在沖米海兵隊の揚陸支援機能などを移転する「アプラ港」を視察した。