年の瀬の沖縄 月桃香る きょうムーチー、ことし2回目


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正月用の鏡餅(手前)の製造と並行してムーチー作りに忙しい職人たち =29日、那覇市松尾の末廣製菓(大城直也撮影)

 30日は健康を祈願して餅を食べる旧暦12月8日の伝統行事「ムーチー(鬼餅)」。沖縄県那覇市松尾の菓子店は29日、製造に追われていた。今年は暦の関係で1月10日にもあり、年に2回ムーチーがある珍しい年となった。

 末廣製菓2代目の下地玄旬さん(69)は「鏡餅作りとも重なって忙しい」と慌ただしく作業。「食べて厄を払って来年もコロナに負けずに元気で過ごしてほしい」と思いを込めた。

 松原屋製菓では開店と同時に客がムーチーを買い求めた。神山利恵子さん(67)=那覇市=は「家族の健康を願って供える」と笑顔を見せた。埼玉にいる娘家族に送るという富田恒雄さん(74)=豊見城市=は「孫たちも喜ぶ」と話した。 (金盛文香、大城直也)