1日に東京都で初開催された女子相撲の元日日本一決定戦(日本相撲連盟主催)中学生の部で準優勝に輝いた伊江中3年の島袋心海(しんか)は、得意の押し相撲で力を発揮し、決勝まで勝ち上がった。決勝では体格で上回る新潟の選手に押し倒しで敗れた。24人によるトーナメントで5人が欠場し19人が出場した。心海の母・春香さんは、力じまんの部の「お母さんの部」に出場し2回戦で敗退したが、親子で日本一決定戦に挑み、全力を尽くした。同大会は女子相撲の魅力をもっと広く発信しようと、女子相撲選手8人による大会準備委員会が初めて企画した。
伊江中3年の島袋心海が中学生の部で準優勝をつかんだ。「伊江島の人々に恩返ししたい」と優勝を目指し、強い気持ちで挑んだ。
決勝の相手は昨年10月の全日本中学生大会重量級決勝で敗れた阿部なな(新潟)だった。島袋は押し相撲を得意とするが体格では相手に劣るため、「相手の左まわしを取り、揺さぶって体勢を崩すつもりだった」と作戦を練っていた。
立ち合いから素早く右側に回り、右でまわしをつかみにいくも取れず。不利な体勢のまま真っ向勝負となり、押し倒しで敗れた。
準決勝は小学校の頃に対戦して敗れた長谷川心響(青森)に勝利。「脇を締めて一気に押す、稽古通りの力を発揮できた」と胸を張った。
未経験者ながら、娘の稽古相手をしてきた母の春香さんもお母さんの部に出場。「勝ち負けに関係なく娘と一緒に出たい」との思いがあった。2回戦で敗れたが、父の茂明さん、兄の偉海(いなつ)さん、姉の八海(はみ)さんも会場で応援する中、家族で支え合い、勝負に挑んだ。
心海は女子相撲部のある鳥取城北高への進学が決まっている。「いろんな階級の相手がいて、自分の押し相撲を極めるためにそこを選んだ。日本一を目指したい」と大きな志を抱いて島を旅立つ。
(大城三太)