県内中小企業を対象にしたファンド運営会社SCOM(エスコン、浦添市、藤本和之代表)は5日までに、同社が昨年6月に設立した、本島北部のテーマパーク計画を対象にした地域振興ファンドについて、総額約15億6千万円で組成を完了した。テーマパーク計画を進めるジャパンエンターテイメント(名護市、加藤健史社長)に全額投資を済ませており、工事の資金に充てられる。
計画が明らかになった2018年以降、県内企業や個人投資家らから出資を求める声が挙がったことをきっかけに、ファンド「SCOM沖縄テーマパーク投資事業有限責任組合」が発足した。
エスコンによると、県内を中心に同社の親会社ROS(浦添市)を含む24の企業・個人から資金が集まり、9月末までにジャパン社に出資した。
藤本氏は「1、2億円集められたら何とか形にはなるかなという考えだった」と振り返り、想定以上の出資額に驚く。「恐らく100人以上の方から問い合わせをいただいた。事業成功への期待値の高さも想定以上だった」と喜んだ。「今後もファンドが求められる場面が来ると思うが、こうした実績を生み出せたことはわれわれにとっても大きな成果だ」と話した。
(小波津智也)