琉球舞踊もたしなむ中城村の井上さん「肉体美日本一」に ゴールドジムジャパンカップで優勝 沖縄


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肉体美日本一に輝いた井上詩子さん(右から2人目)と職場同僚たち。左端はパワートレーニングハウスの知名朝清会長=12月15日、中城村南上原の同ジム

 【中城】「食べると太る。でもおいしいのを食べたい」。そんなシンプルな悩みを運動で解消し「肉体美のチャンピオン」の座に上り詰めたのは「ゴールドジム・ジャパンカップボディフィットネス部門」でチャンピオンに輝いた中城村の井上詩子(うたこ)さん(48)。12月3日に東京で開催されたゴールドジムジャパンカップ大会で優勝を果たした。この大会は2度目の出場で、2度目の戴冠となった。結果を残し続ける井上さんの姿勢は競技仲間や職場のメンバーにとって刺激となっている。

 40歳で村陸上大会に初出場し、2年後には出会った仲間と女子年代別400メートルリレー地区予選を突破。その年の県民体育大会で優勝した。同年代の多くの女子選手の走りに刺激を受け「もっと速く走れるようになりたい」と、体づくりのためにジムに通い始めた。

 そこで出会ったのがボディービルダーのオーナー。総合的な筋肉美やプロポーションを競う「ボディーフィットネス」の大会に出場を促され、トレーニングにのめり込んだ。結果、あれよあれよと肉体美が仕上がっていった。

 大会後の12月15日、中城村のジム、パワートレーニングハウス(知名朝清会長)で職場同僚の片岡恵一さん、安和良隆さん、畝岡将吾さんと汗を流した。片岡さんは「気さくに誘っておいてストイックなメニューなんだよ」と笑う。知名さんは進化する井上さんを「みんなが付いてくる人柄だからパーソナルトレーナーにも向いてるかもね」と、秘めた能力にも期待を注ぐ。

 井上さんは「仲間がいるからできたこと。切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と話し、周囲を巻き込みながら成長している。

 好奇心旺盛で運動好き、人好きの井上さん。ママさんバレーでも活躍し、ソフトボールの村代表選手として地区大会でピッチャーも務めた。琉球舞踊もたしなむなど多彩な一面をのぞかせるが、3人の子育て中でもある。運動の「きっかけ」となった陸上でも“自分越え”を目指し冬季練習に熱を入れている。 (儀間由紀美通信員)