「主役の周りも個性豊か」闘牛士役など務める新垣拓さん〈バレエ「ドン・キホーテ」出演者インタビュー〉㊥


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闘牛士役の稽古に励む新垣拓=2022年12月10日那覇市のNSバレエアカデミー(喜瀬守昭撮影)

 28、29の両日に、沖縄市民会館大ホールで開催する琉球新報創刊130年記念バレエ「ドン・キホーテ(全3幕)」の出演者に話を聞く。全3回。沖縄県出身者で現在は県外を拠点に活躍するバレエダンサーの渡久地真理子、新垣拓、昂師吏功(たかしりく)が本公演への意気込みを語る。(田中芳)

 先に教室に通っていた母親と姉に続き、小学3年の終わりに、伊野波留利の下でバレエを学んだ。他の教室で学んでいた平良彦太と江上悠は同級生で良きライバル。真剣にバレエと向き合う中、高校3年の頃、ノーザン・バレエ団と提携している英国のセントラルスクールオブバレエに3年間留学した。

 帰国後、数年間はバレエから離れた時期もあったが、板東ゆう子ジュニアバレエの公演を見て、再び踊りたい気持ちに駆られたという。現在はほぼ毎日、板東ゆうこの教室で指導する。

 今回の「ドン・キホーテ」で新垣は、マントを操りダイナミックな踊りを展開する闘牛士役などを担う。通し稽古の様子に「一つの舞台にこれだけの人数が出演するのはすごいこと。舞台に立っていても面白い」と感慨深げだ。

 「主役2人の物語だが、周りのキャラクターの個性がすごく豊か。見ていてクスッと笑ってしまう。出演する子どもたちにも舞台がプラスになってもらいたい」と穏やかに語った。


新垣 拓 愛媛県生まれ、那覇市出身。1992年、伊野波留利に師事。2000年、英国セントラルスクールオブバレエに留学。03年「The 2003 Tour Ballet Central」参加、スクール卒業。05年板東ゆう子ジュニアバレエ所属。現在、同教室アシスタントを務める。「第18回全国バレエコンクール in Nagoya」男性シニア部門3位入賞。22年に沖縄洋舞協会の「第9回洋舞協会賞」受賞。

28、29日に沖縄市民会館

 「おきなわフィナンシャルグループプレゼンツ 琉球新報創刊130年記念 バレエ『ドン・キホーテ』(全3幕)」が28日午後5時、29日午後3時の計2回、沖縄市民会館大ホールで上演される。主要キャストにキトリ/ドルシネア姫役に長崎真湖(NSバレエアカデミー代表)、バジル役に宮内浩之(NBAバレエ団プリンシパル)が出演。オーディションを経て出演を決めた児童生徒、県内外のバレエダンサー総勢80人が出演する。

 入場料(全席指定)は前売り券S席7千円、A席5千円(当日千円増し)。

 プレイガイドはデパートリウボウ、コープあぷれ、島ピアノセンター、ミュージックタウン音市場、イープラス、琉球新報社(中部支社・北部支社)。問い合わせは琉球新報社広告事業局、電話098(865)5255(平日午前10時~午後5時)。