県高校新人駅伝大会 北山高校が男女で優勝


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 駅伝の第30回県高校新人競走大会が29日、糸満市西崎町ハーフマラソンコース(男女ともに5区間21.0975キロ)で行われた。男子は北山(大城琉生、湧川辰哉、迎里慈詠、島袋翔、具志堅源竜郎)が1時間5分21秒で3連覇を達成した。1区から先頭に立つと、そのままトップで逃げ切った。女子も北山(生一風花、親川杏花、城間風華、本村琴美、仲村奈穂)が1時間15分36秒で2位に約7分の差をつけて制した。新型コロナウイルスの影響で中止となった昨年を含めると、男子は2年ぶり5度目、女子は9年ぶり2度目の制覇となった。

1区で独走する北山の生一風花=29日、糸満市西崎町(小川昌宏撮影)

北山女子 生一独走、全員が区間賞

 

 女子北山は複数の体調不良者を抱えながらも全員が底力を発揮し、2位の石川を7分差で圧倒した。

 エース区間の第1区で気を吐いたのが生一風花だった。15日に京都で行われた全国都道府県対抗女子駅伝では4区を任され、区間36位と堂々のタイムで走り抜けた。全国レースでの自信を胸に「最初から自分のペースで行こうと思った」とスタートから一人抜け出した。6キロを20分35秒で2位と2分差をつける独走。「21分以内を狙っていた」と目標を達成し、満足感を漂わせた。

 風邪などで体調不良だったという2区親川杏花、3区城間風華を含め、5人全員が区間賞の力走で、万全でない状態でもきちんと結果を残した。

 4区の本村琴美は「入りのリズムは良かったが、目標の10分30秒に届かなかった」と、3キロ10分51秒の内容に悔しさもにじませた。

 5区アンカーを任された仲村奈穂は「プラン通りにいかない部分が多かった。一人一人がしっかり力を伸ばしていって、全国20位台を狙えるチームにしていきたい」と主将として自覚を新たにしていた。
 (大城三太)

「北山男子 全力尽くし 3連覇達成

1区で宜野湾の大城拓海(左)と争いながらトップを走る北山の大城琉生

 男子北山はスタートからゴールまでトップの座を譲らず、3連覇をつかんだ。2年前に先輩たちがマークした歴代1位の1時間4分13秒に次ぐ、1時間5分21秒だった。大城昭子監督は「体調不良者がいたのを差し引いても全力を出し尽くしてくれた」と評価した。

 今回は今帰仁村から場所を変更し、糸満市の西崎陸上競技場前を発着地点に、美々ビーチいとまんを往復するほぼ平たんなコースで競われた。

 1区大城琉生は「5キロ付近からペースを上げ、少しずつ差を広げることができた」と狙い通りに先頭でつないだ。大会前に体調を崩したという2区湧川辰哉、3区迎里慈詠は「タイムには満足していない」と口をそろえたが、意地の力走でチームを支えた。ただ、区間記録2位だった迎里は、より悔しそうだった。

 終盤は1年生が期待に応えた。4区島袋翔は区間記録にあと3秒と迫る納得の走りで「Aチームに選ばれた選手として役割を果たせた」と白い歯をのぞかせた。

 5区の具志堅源竜郎は「区間新を狙っていたが30秒届かなかった。まずまずの走り」と厳しく自己評価しつつも、アンカーとして重責を果たし安堵(あんど)の表情を見せた。
 (大城三太)