「平和踊り」観客を魅了 名護・仲尾次の豊年踊り


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 【名護】名護市仲尾次区で10月21、22の両日、伝統の豊年踊りが開かれた。行事には小学生からお年寄りまで、総勢70人以上の区民が携わり、123年の歴史を持つ行事を盛り上げた。仲尾次区独特の「平和踊り」では美しい舞が観客を魅了した。

仲尾次区で受け継がれる平和踊りを披露する区民=10月22日、名護市仲尾次公民館

 仲尾次区の豊年踊りは、123年前に踊りを教えた玉城金三さんによって構成された。毎年大安吉日に当たる重陽の旧暦9月9日に催される。
 仲尾次区に伝わる平和踊りは、長年途絶えていたが、2006年に45年ぶりに復活。昔の踊りを知るお年寄りの記憶を頼りに、2カ月かけてよみがえった踊りを今もなお受け継いでいる。
 出演者だけでなく歌や踊りの指導から会場案内まで、多くの区民が参加する。踊りを指導した伊差川政男さん(73)は「区民の和でできている。伝統を永遠に受け継いでいきたい」と語る。
 仲井間宗徳区長は「若い人への継承が課題だと感じている。伝統を受け継ぐために工夫していきたい」と話した。