PFAS戦略、今夏までに 環境相が方針 指針値は「できるだけ早く」時期は明示せず


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環境省(資料写真)

 【東京】西村明宏環境相は3日、有害性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)に関する環境省策定の総合戦略について、今夏までに取りまとめる方針を明らかにした。PFASのうちPFOSとPFOAの水質の基準に関し、暫定で1リットル当たり50ナノグラムとしている指針値の設定については「できるだけ早く確定する」と述べるにとどめた。衆院予算委員会で本庄知史氏(立憲民主)への答弁。

 PFASを巡っては、暫定指針値を超える量の検出事例が全国で相次ぎ、県内でも米軍基地周辺の河川などで多数報告されている。

 政府は、1月24日に環境省と厚生労働省が指針値の設定について議論する有識者会議を実施、同30日にはPFASの総合戦略を審議する「総合戦略検討専門家会議」を行った。

 本庄氏は、指針値の設定、総合戦略の取りまとめについて、それぞれ「いつ頃結果が出せるか」とただした。西村氏は、総合戦略について「夏ごろをめどに一定を取りまとめる」と述べた。指針値の設定は、世界保健機関(WHO)や米国の議論など国際状況を考慮する必要があるとし、「できるだけ急いでやる」とだけ述べ、時期は明示しなかった。

(安里洋輔)