コロナ禍で行事中止が続いた高校生、最後に企画「恐竜レース」とは 沖縄の貧困問題に着目 来月5日、豊見城のビーチで 


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参加を呼びかける昭和薬科大付属高3年生でつくる「美ら島ガオガオ委員会」のメンバーら=1月25日、同校

 参加者が恐竜の着ぐるみでビーチを駆け抜けるイベント「ティラノサウルスレースin沖縄」が3月5日、豊見城市豊崎のオリオンECO美らSUNビーチで開かれる。県内の貧困問題に目を向ける機会にしようと、昭和薬科大学付属高3年生が企画。家庭で余った食品を専門団体や福祉施設などへ寄付するフードドライブを併せて開催する。

 同校3年生17人による美ら島ガオガオ委員会のメンバーが、SNSなどで話題となり全国的に広がりを見せる同レースを知り、問題について知ってもらうきっかけになると考えて沖縄開催を計画した。「経済的な理由によらず、子どもたちが自ら将来の可能性を広げられる社会をつくりたい」との思いでフードドライブも企画した。当日は児童養護施設の子どもたちも無料で招待。招待した子どもたちの着ぐるみ代や運営費をクラウドファンディングで募ってきた。
 
一般参加者は、事前にティラノサウルスの着ぐるみを購入し持参する。大人、子ども用ともに5千円前後でネット販売されている。参加費は1人千円で、レースの定員は100体。レース出場者の応援などでの参加も可能。運営の余剰金は養護施設へ寄付する予定。
 
継続開催できるよう、後輩にも活動を引き継ぎたいと語る同委員会のメンバーの一人は「ぜひ仲間を誘って気軽に楽しみに来てほしい」と呼びかけた。コロナ禍で学校行事の中止も多かった中、別のメンバーは「高校生として最後の取り組み。多くの人に笑顔を届けるイベントにしたい」と目を細めた。
 
当日は午前10時受け付け開始、イベントは午前11時~午後2時。雨天時は昭和薬科付属高の体育館で実施する。短距離レースやリレー、パフォーマンスコンテストなどを予定している。
 レース参加希望者は、QRコードの公式ホームページから。 
(吉田早希)

「ティラノサウルスレースin沖縄」公式ホームページのQRコード