知念、J1 鹿島へ 「覚悟のシーズン」新天地で飛躍誓う


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新天地の鹿島アントラーズで活躍を誓う知念慶=5日、茨城県立カシマスタジアム((C)KASHIMA ANTLERS)

 J1鹿島に移籍したFW知念慶(南風原中―知念高―愛知学院大出)は「自分への甘えや慣れをなくし、自分を変えたくて移籍を決断した」と気持ちを新たに新天地での活躍を誓う。目標は昨季の7得点を上回る結果を残すこと。選手層の厚い厳しい環境で自身と向き合い、道を切り開く。

 5シーズン在籍したJ1フロンターレ川崎で昨季は27試合に出場し、自身最多の7得点でキャリアハイとなる結果を残した。「経験を積んできて、周りを使いながらサッカーができるようになった」と成長の手応えを語る。一方で「川崎は居心地がいい。甘えている自分もいて、新しい環境で成長したいと思った。最初に声を掛けてくれたのが鹿島だった」と移籍を決断した。

 昨季、特に印象に残った試合に8月31日の鳥栖戦を挙げた。前半にダイビングヘッドで先制点を奪い、ホーム戦で4―0の勝利に貢献。「チームも停滞気味で、僕も体調不良で1カ月試合に出られなかった。久々のスタメンで結果を残し、その後のシーズンの結果もいい方向に変えることができた」とターニングポイントとなった。

 鹿島は今季から41歳の岩政大樹監督が指揮を執る。熱血漢の指導者の下、7季ぶりのJ1制覇を目指す。チームの印象について「伝統的に守備が固く、堅守速攻が武器。1点を取って試合に勝つような勝負強いチーム」と語る。同じくFWでキーマンとなる鈴木優磨と2トップで組みことも予想される。「器用な選手で、攻撃も守備もいろいろやれるタイプ。2人のどちらかが点を取れるような関係性で役割分担できるように取り組んでいる」とキャンプから調整を続けてきた。

 鹿島は昨季、リーグ4位。「簡単なシーズンではないし、覚悟を持って鹿島に来た」。確かな成長の手応えを自信にしつつ、新天地でさらなる飛躍を目指す。
 (大城三太)