キングス守備後手に 千葉に多彩な攻撃許す 田代「目指すもの表現できなかった」 天皇杯バスケ・準優勝


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第3Q、ディフェンスする琉球の田代直希(大城直也撮影)

 琉球ゴールデンキングスと千葉ジェッツが対戦したバスケットボールの第98回天皇杯全日本選手権大会の決勝。

 キングスが追い上げ、ついに千葉をとらえるかと思うと、3ポイントなど多彩な攻撃で再び突き放される。もどかしいシーンが何度も繰り返され、優勝カップが遠のいた。

 インサイドでもアウトサイドでも、満遍なく得点できる千葉オフェンスに最後まで苦しめられた。

 キャプテンの田代直希は「目指していた守備をこの決勝で表現できなかった。ディフェンスの完成度は低かったと思う」と悔しさをにじませた。

 千葉は中心選手の富樫勇樹を筆頭に個々の能力が高い選手が多いが、田代は「その個人個人の特徴をとらえ過ぎていた」という。「この選手ならこう守る、この選手にはこうと考えていたことが原因で、後手に回ってしまった。『チームとしてどう守る』という部分の完成度が低くなってしまった」と振り返った。

 苦杯をなめた天皇杯。この悔しさはリーグ戦で晴らすしかない。

 田代は「千葉はファイナルの舞台を多く経験していて、それが彼らを強くしている。自分たちもこの決勝の経験が糧になると信じ、リーグ戦につなげていきたい」と雪辱を誓った。
 (普久原裕南首都圏通信員)