ガジュマル鮮やか 全国1位 書画展覧会 宮城咲里さん(与那原東小6年)内閣総理大臣賞


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「長じゅなガジュマルの木」(全国書画展覧会事務局提供)

 広島県で開催された第90回全国書画展覧会で、沖縄県の与那原町立与那原東小学校6年の宮城咲里(さり)さん(12)の作品が、1万563点(画の部)の応募から1位に相当する内閣総理大臣賞に輝いた。作品名は「長じゅなガジュマルの木」。画用紙からはみ出すような大きなガジュマルと、夕焼け空の中、楽しく遊ぶ子どもたちなどを繊細に描いている。受賞を受け、宮城さんは「時間をかけて描いたので1位を取った時はうれしかった」と喜んだ。

 作品は同校にそびえる大きなガジュマルと、自宅近くにある公園を組み合わせて描いた。制作期間は約1カ月。宮城さんの家族によると、図工の授業以外でも自宅に持ち帰って丁寧にこつこつと筆を進めたという。ガジュマルを大きく描いたことについて「堂々と立つ大きなガジュマルを描きたかった」と話す。

 工夫したところは、ガジュマルの幹や芝生の部分。白色、黄土色、茶色に分けるなど、丁寧に細やかな色使いで描き上げた。「幹や葉の色を付ける時は自分が納得のいく色が出るまで時間をかけた。芝生の色もきれいな緑色にした」と語る。

 小学1年の時から絵を描くのが好きで、2年生の弟・智也さん(8)も別のコンクールで優秀賞を受賞した。家族によると、好きなものに没頭する性格で、絵を描く時は集中して取り組むという。宮城さんは「中学に入学しても絵を続けたい」と意気込む。

 宮城さんは絵のほかに水泳も特技で、毎日練習に励み、県内の大会で優勝するほどの実力だ。「将来の夢は水泳選手か、英語を勉強しているので外国で仕事をしたい」と白い歯を見せた。 (金城実倫)