当選無効の裁決、過去にもあった 再集計で同数、くじ引きになった選挙も


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 沖縄県選管は今回のうるま市議選の事例を除き、これまで4件の当選無効の裁決を出し、いずれも裁決通り当選無効が確定している。

 県選管によると1990年の伊良部町議選と2006年の名護市議選の2件は今回と同様に、次点候補者が異議を申し立て、最下位当選者の当選が無効となった。

 1974年の与那国町議選と82年の宜野湾市議選に関する当選無効裁決については記録がなく、詳細を確認できないという。訴訟提起がなかった与那国の事例を除く3例は最高裁まで争われた。

 2006年の名護市議選の事例では、最下位当選と1票差だった次点候補者が異議を申し立てた。県選管の再集計の結果、最下位の得票が1票減り、次点と同数になったため、当選無効の裁決となった。最高裁で当選無効が確定したが、次点とのくじ引きの結果、元の最下位当選者が改めて当選する形となった。

 県選管が候補者の異議申し立てを棄却したが、裁判所が異議を認めて当選無効の判決を下した事例も2件もある。

(大嶺雅俊)