島を離れる医師や教師へ感謝の「船送り」 沖縄・座間味村の阿嘉島 色とりどりのテープ、響く校歌


社会
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最後まで別れを惜しむ島を離れる人たちと島の住民=3月28日、座間味村の阿嘉港

 【阿嘉島=座間味】今年も島を離れる人々の船送りが連日のように行われた。3月25、26の両日は、進学する児童、慶留間小中学校の教職員と家族が先立って船出し、28日には阿嘉小中学校の石嶺真哉校長をはじめとする教職員、医療従事者とその家族がそれぞれ旅立って行った。

 特に2022年度は任期より長く島に滞在し、島民の医療に尽くした阿嘉診療所の長田健太郎医師が離任することもあり、お世話になったお年寄りたちも見送りに集まり、まれに見る盛大な船送りとなった。

 先立って行われた区の送別会で長田医師は「至らぬ点が多く、皆さんには大変ご迷惑をおかけしたと思う。それでも優しく支えてくださり、そのおかげで自分も家族も成長できたと思う。皆さんとの距離も近く、普段から健康状態を知ることができるのはこの島ならではだ。ここでの経験を次の病院でも生かしていきたい」と島での思い出を語った。

 港では指導を受けた児童たちが校歌を合唱し、離れていく船を見送った。

(村石健一通信員)