オオゴマダラ活用探る 「県蝶」制定記念で座談会


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県蝶制定の意義や活用などについて意見を交わす登壇者ら=31日、那覇市の琉球新報社

 オオゴマダラが県蝶に制定されたことを踏まえ「県蝶制定の意義、その活用を探る」をテーマにした座談会(主催・琉球新報社、特別協賛・医療法人陽心会)が31日、那覇市の琉球新報社で開催された。

 玉城デニー知事、医療法人陽心会の高良健理事長、沖縄美ら島財団の花城良廣理事長、国頭村観光協会の比嘉明男会長、県の蝶制定県民の会の大城安弘会長、同会の久保田照子副会長が制定の意義について話し合った。高良氏はオンラインで参加した。

 大城氏は「オオゴマダラが小動物を代表する」ことを強調し、生物多様性や自然環境保護のシンボルとしての活用を提言。高良氏は「小動物が増えることは沖縄の自然が復活していくことのシンボル。チョウは再生のシンボルだ」と意義付けた。

 観光資源としての活用への指摘もあった。玉城知事は魅力の発信と環境に負荷をかけない「賢い観光スタイル」の確立へ意欲を見せた。チョウが舞う緑豊かな街づくりを目指す植栽活動を通して、児童の情操教育への貢献も期待された。沖縄の自然を持続的に発展させるための活用についてもさまざまな指摘が上がった。
 (金盛文香)