中国軍の台湾周辺演習で県内海運にも影響 琉球海運の貨物船が一時避難、今後の搬送に遅れも


この記事を書いた人 琉球新報社
琉球海運の貨物船「みやらびⅡ」(資料写真)

 台湾を包囲する形で10日まで実施された中国軍の演習で、琉球海運(那覇市、宮城茂社長)は台湾の高雄行きRORO船「みやらびⅡ」を、石垣島の沖合に数日避難させるなど、県内の海運業が影響を受けた。県内漁業関係は通常通りだった。

 琉球海運によると、避難した貨物船は7日夜に那覇港を出発。演習の情報を受け社内で議論した結果、安全面を考慮し、8日に航行停止を判断した。高雄への直行便で、積み荷は一般雑貨だったという。10日の演習終了を受けて、同日夜のうちには高雄に向けて再出発した。

 予定していた運行日程が変更になったことから、今後10日間ほど他の搬送に影響が予想されるという。

 同社は昨年8月の軍事演習の際も同様に対処し影響を受けていた。

 県漁業協同組合連合会(上原亀一会長)によると、県内各漁協から操業停止の報告はなかった。
(謝花史哲)