
ネコ好きはどこにでもいるもので、台湾も例外ではない。ネコが何をやってもメロメロで、言いなりになっている人を台湾では“猫奴”(ネコの奴隷)という。彭さんのグループにも“猫奴(マオヌー)”は少なくない。
以前は「猫島」として知られる奥武島に、キャットフード持参で日参しては、ネコに囲まれて悦に入るという投稿が後を絶たなかった。が、野良猫への餌やりは禁止事項だとして、彭さんが投稿の掲載を拒否して以来、餌やりの投稿こそ少なくなったが、“猫奴”はいまだ健在だ。
路地の奥から橋の下にいたるまで、“猫奴”はあらゆる場所でネコを見つけては投稿する。駐車していた車のボンネットでネコが寝ていれば、起きるのを待ち、廃屋で衰弱したネコを見つけたら、病院に連れて行って治療する。治療の後、香港まで連れて帰ったメンバーもいる。

中でも有名なネコと言えば、平和通りにある某商店のネコ店長・みーちゃんだ。店頭には世界各国からやってきた“猫奴”が書いたみーちゃんの紹介文が掲げられている。中国語は言うに及ばず、英語、タイ語、フランス語、スペイン語、ロシア語と、知名度はまさに世界レベル。関連グッズまである人気ぶりだ。
生きているネコに限らず、ハローキティも台湾では根強い人気キャラクターだ。中国語では「龍猫」と呼ばれるトトロも関連グッズの注目度は高い。
人を招き寄せる不思議な魅力を持つネコという存在。招き猫よろしく、これからも多くの観光客を呼んで来てくれるだろう。
(素材提供・沖縄彭大家族・彭國豪、聞き書き・渡邉ゆきこ、毎月第3火曜日掲載)