8歳8カ月で珠算10段合格 石塚楓哉さん(港川小3年)、県内最年少記録を塗り替える ライバルの弟と切磋琢磨 平日3時間、土日は6時間の練習絶やさず


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県内最年少で珠算10段に合格した港川小3年の石塚楓哉さん=17日、浦添市の宮城珠算学校

 【浦添】浦添市の宮城珠算学校に通う石塚楓哉(ふうや)さん(8)=港川小3年=が、3月19日に実施された全国珠算教育連盟主催の珠算検定試験で最高位の10段に合格した。8歳8カ月での合格で、これまで8歳10カ月だった珠算10段の県内最年少記録を、5年4カ月ぶりに塗り替えた。

 珠算10段はかけ算、割り算、見取り算(足し算と引き算)、伝票算など7種目全てで、300点満点中280点以上取らないと合格できない。難関ゆえ、10段を断念する生徒も多い中、楓哉さんは昨年9月に9段に合格してわずか半年で、見事栄冠を勝ち取った。

 5人きょうだいの4番目の楓哉さんは、兄や姉に続いて4歳で珠算学校に入った。弟の樹さん(7)はライバルで、楓哉さんが7歳と4日で暗算10段の県内最年少記録を更新すると、樹さんが6歳2カ月で全国最年少記録を塗り替えるなど、切磋琢磨し腕を磨いてきた。

 楓哉さんは平日3時間、土日6時間の練習を継続。コロナ禍で珠算学校が休校した際は、かつて自らも同校で学んだ母の麻里江さんが自宅で指導したという。楓哉さんは「いろんな種目があるから面白い。点数が悪く、止めたくなったこともあるが、気持ちを切り替えて練習した」と語り、合格を喜んだ。

 宮城珠算学校の宮城忍人校長(56)は、楓哉さんについて「やる気が一定している」と評価する。「一人より、仲間と切磋琢磨することで頑張れる。頑張る環境をつくることで、子どもの可能性は伸ばせる」と語った。
 (岩切美穂)