プロと門下生が華麗に共演 高良幸子バレエ団・研究所 小野絢子らゲストに定期公演


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「白鳥の湖」でプロダンサーと共演し、幻想的な群舞を披露する門下生たち=9日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール大ホール

 高良幸子バレエ団・研究所の第47回定期発表公演が9日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール大ホールで開かれた。新国立劇場バレエ団でプリンシパルを務める小野絢子らをゲストに迎え、「白鳥の湖」の2、3、4幕や「ドン・キホーテ」より「夢の場」などを上演した。一流の演者らによる舞台を見ようと、会場にはバレエ関係者ら多くの来場者が訪れ、立ち見も見られた。

オディール(黒鳥)役の小野絢子(手前)とジークフリード王子役の中家正博=9日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール大ホール

 ほかのゲストは新国立劇場バレエ団から中家正博、木下嘉人と、フリーダンサーの吉瀬智弘、兼城将。高良幸子バレエ団門下生の松川夏子、上原なつき、同バレエ団指導者の与儀清和、下地麻衣子も出演して舞台を支えた。

 「白鳥の湖」は、森の湖に白鳥狩りに出かけた王子が、悪魔の魔法によって白鳥にされたオデットと、黒鳥オディールに出会う物語。王子役は中家が、白鳥の女王オデットと、オディール役を小野が一人二役で担った。

 小野は二役を、高いテクニックと繊細な表情で踊り分け、観客をとりこにした。中家と悪魔ロッドバルト役の木下のダイナミックな舞も観客を圧倒し、拍手喝采を浴びた。

 終演後、高良代表は「皆さんに見て感動してもらえたと思う。バレエを習う子どもたちが目標や夢を持って感性を豊かにさらに成長してほしい」と話した。公演はチャリティーで、パンフレットの売り上げをトルコ・シリア大地震の支援に寄付する。
 (田中芳)