北朝鮮による「軍事偵察衛星」の発射計画を受け、防衛相が航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊の先島諸島への展開準備を命令したことを受け、沖縄県の玉城デニー知事は22日、どこに展開するかなど詳細な情報を得ていないとして「説明不足と言わざるを得ない」と不快感を示した。「まずは説明を求め、情報をしっかり精査する」と述べ、情報収集を進める考えを示した。
玉城知事は同日午後、シンポジウム出席のため訪問した那覇市の琉球新報本社で記者団に対し、陸上自衛隊ヘリ事故で行方不明者の捜索が続く中での展開準備指示について「混乱に混乱を重ねることになりかねない」と強い懸念を示した。
先島諸島への陸上自衛隊駐屯地整備を巡り地元の意見が割れていることに触れ「北朝鮮のミサイルを引き合いに出し、『それであれば配備可能だ』という考え方で、果たして住民が理解納得できるか」と語り、住民理解への配慮も求めた。
(知念征尚)