「沖縄、まるで古里のよう」 スイス「道場和流」の44人 空手発祥の地で稽古


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スイスから来沖して、空手の稽古を行う「道場和流」の生徒たち=18日、豊見城市豊見城の沖縄空手会館

 【豊見城】スイスで武道を学ぶ「道場和流」の指導者と生徒計44人が13~21日の日程で来沖し、豊見城市の沖縄空手会館で空手の稽古に励んだ。同道場はこれまでも沖縄を訪問していたが、コロナ禍で中断が続き、今回は4年ぶりの本場の訪問となった。滞在中、毎日3時間を稽古にあてた。参加者は「指導はレベルが高く、とても充実していた。また来たい」と話した。

 ツアーは空手ツーリズムを専門とする旅行会社アゲシオジャパン(那覇市、上田健次郎社長)が手配した。参加したのは現地で道場に通う生徒らで、年齢層は5歳~80代と幅広い。今回の訪日で一行は東京や京都などにも滞在した。

 道場和流は、空手のほかに古武術や合気柔術の修養も行っており、沖縄での稽古も3種目合同で行われた。道場のソラヤ・バレレット館長は「4年ぶりの訪問で楽しみにしていた。沖縄の人たちは温かく迎えてくれて、時間の隔たりを感じなかった。ハイレベルな指導で学ぶことが多かった」と話した。2回目の参加というマリアナ・レンゲリさんは「稽古や沖縄の人たちとの交流など、よい経験になった。沖縄を古里のように感じている。また来たい」と笑顔を見せた。

 指導に当たった翁長派糸東流会の翁長勇助宗家は「礼儀作法から指導する。信頼関係を築き、沖縄を知ってもらうように心掛けている。どの人も一生懸命だ。言葉は違えど通じるものがある」と話し、日本語で呼びかけながら身ぶりを交えて指導していた。
 (岩崎みどり)