キングス創設時から家族で応援16年 優勝に「この瞬間を迎えられて幸せ」


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家族で応援に訪れた塩濱一家。右から母の亜希子さん、長女の涼さん、次女の結さん、父の康次さん=28日、沖縄市上地のミュージックタウン音市場

 【沖縄】2007年の創設から琉球ゴールデンキングスのブースターを続ける、うるま市の塩濱涼さん(19)と母の亜希子さん(51)ら塩濱一家4人は28日、Bリーグチャンピオンシップ第2戦を沖縄市のパブリックビューイングで応援した。優勝が決まり、亜希子さんは「家族でこの瞬間を迎えられて幸せ」と満面の笑みで語った。

 涼さんは4歳の頃、踊ることが好きで、チアリーダー目当てで亜希子さんと琉球の試合を観戦した。チアリーダーも好印象だったが、試合中の会場の雰囲気に圧倒された。声援が一体となり、その声に応えて頑張る選手の姿に感動した。気付けば母の亜希子さんは熱狂的なブースターになり、次女の結さん(17)も一緒にホームゲームのたびに応援に向かった。bjリーグの時代には、決勝戦の応援で東京都の有明コロシアムに遠征することもあった。

 父の康次さん(52)は毎回、テレビ中継を見ながら洗濯物をたたんで待つのが恒例だったが、亜希子さんに「最高だから見に行こうよ」と会場に連れ出され、今では立派なブースターに成長。試合観戦が家族共通の趣味となった。

bjリーグ時代の琉球ゴールデンキングスの試合でアンソニー・マクヘンリー選手と記念撮影をする塩濱亜希子さん(後列右端)、結さん(前列右)、涼さん(前列左)。サインはマクヘンリー選手のもの

 琉球はbj時代、4度の優勝を経験した。涼さんは「優勝するキングスを知っているからこそ、Bリーグではあと一歩及ばないのが悔しくて、苦しく感じることもあった」と話す。悲願達成の願掛けも込め、パブリックビューイングは当時のユニホームを着用して訪れた。アンソニー・マクヘンリー選手や山城吉超元選手など、歴代の琉球メンバーのサインもある年季の入った一枚だ。優勝に執念を燃やす塩濱一家は、各地から集まったブースターと共に力のこもった声援を送った。

 優勝が決まった瞬間、スクリーンには涙を流す岸本隆一選手の姿が映し出され、涼さんの目にも涙が浮かんだ。「ブースターとしての誇り。この先もキングスを応援したい」とチームを祝福した。

(名嘉一心)