宮古、継投で計18三振を奪う 名護は1点差で惜敗 準々決勝<夏の甲子園2023・県大会>


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宮古―名護 4回に登板し、好投した宮古の2番手・新里竜正=9日、沖縄セルラースタジアム那覇(小川昌宏撮影)

 第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会第10日は9日、沖縄セルラースタジアム那覇で準々決勝2試合を行った。沖縄尚学はKBC未来と戦い、七回までお互い一歩も譲らない無失点の展開が続いたが、八回に沖尚打線が爆発し一挙9得点。コールドで勝ちをつかんだ。宮古と名護の試合は初回に宮古が2点を先制した。宮古の先発、友利洸星と2番手の新里竜正が継投し、2人で計18三振を奪って名護に競り勝った。15日は同球場でウェルネス沖縄―興南、沖縄尚学―宮古の準決勝2試合を行う。

 宮古の投手陣が強打の名護を上回った。先発、友利洸星と継投した新里竜正が2人で計18三振を奪うなど相手打線を圧倒。わずか1失点と相手打線を寄せ付けず、8年ぶりの準決勝進出を決めた。宮古は春季大会で躍動した花城駿も控えており、投手層の厚さを印象づけた。

 名護は今大会、2試合をコールド勝ちで制するなど打撃力が強みのチーム。友利は「初球からどんどん振ってくる」と相手打線の印象を語る。それでも、自信のある直球で真っ向勝負することを投手陣で確認していたという。

 友利は140キロ台の直球でカウントを重ね、三回1死一、三塁のピンチは2者連続三振で切り抜けた。四回から登板した新里も「ボールが指先にかかる感覚が良かった」と直球が走り、最速146キロをマークした。「追い込んだら最後は真っすぐで三振を取りに行く」と強気の投球で、六回から七回にかけては5者連続三振に切って取るなど名護打線を封じた。

 八回に自身の失策から1点を返されるが、新里は慌てることなく九回も最後の打者を三振で仕留め、チームの勝利に貢献した。新里は「甲子園に行くのが目標だ。次の沖尚戦も全力で戦う」。夢の舞台に向け、投手陣は全力で腕を振る決意だ。
 (砂川博範)


名護、1点差惜敗 「みんなベスト尽くせた」

宮古―名護 1回途中から登板した名護の2番手・宮城杏太郎(小川昌宏撮影)

 名護の宮城杏太郎は初回に2点を奪われた直後からマウンドを託された。130キロ台の直球に80キロ台のスローカーブを織り交ぜ、緩急をつけながら宮古打線を打ち取った。5本の安打を許しながらも無失点に抑え、際どいコースを投げる制球力も発揮した。

 チームは惜しくも1点差で敗れたが「インコースのストレートをうまくコントロールできた」と自らの投球には手応えもあったようだ。

 「本当は甲子園に行きたかった」と悔しさもにじませながら「みんなベストを尽くせたんじゃないかと思う」とメンバーをねぎらった。
 (砂川博範)


名護
 000 000 010 |1
 200 000 00×|2
宮古

(名)仲本、宮城杏―具志堅
(宮)友利洸、新里竜―川根
▽二塁打 具志堅、嘉手苅(以上名)