「誇り持って歩んで」 大東太鼓「北曙会」未来遺産祝う 登録証伝達式で継承に決意新た


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大東太鼓の北曙会のメンバーら=28日、北大東村の人材交流センター

 【北大東】日本ユネスコ協会連盟の未来遺産に登録された北大東村の大東太鼓と「北曙(ほくしょ)会」への登録証伝達式が28日夜、同村の人材交流センターで開かれた。村民多数が参加し、子どもたちが教え合い継承する島の文化の登録を喜んだ。北曙会による演奏もあり、太鼓の両側をたたき、独特なリズムをつくり出す大東太鼓が披露された。

 中学生メンバー8人は、県中学校総合体育大会などで本島に滞在中のため参加できなかった。代わりに、進学により島を離れて暮らしている卒業生6人が帰省して出席した。未来遺産委員会の西山厚氏(帝塚山大学客員教授)が、内嶺沙音さん=小禄高1年、仲村沙亜矢さん=那覇高1年=らメンバーに登録証を渡した。

 西山氏は「大東太鼓は中学生が指導者となり小学生や幼稚園生に伝えている。最もふさわしい未来遺産だと称賛したい」と評価した。北曙会の大城勝彦会長は「今年は開拓120年の節目の年。この伝達式を心に刻み、誇りを持って歩んでほしい」と子どもたちに呼び掛けた。卒業生として出席した内嶺さんは「島外の人に評価されてうれしい」と話した。

(上地順子通信員、岩崎みどり)