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陸自、宮古島市の公道で行進訓練 3日夜から4日早朝に約35キロを計画 市民団体「施設外訓練の常態化」を危惧


この記事を書いた人 琉球新報社
宮古島駐屯地の部隊編成完了式で整列する陸上自衛隊の隊員ら=2020年4月5日、宮古島市上野野原の宮古島駐屯地

 【宮古島】陸上自衛隊宮古島駐屯地は8月3~4日に公道で徒歩行進訓練を実施する。3日午後8時に保良訓練場を出発し、宮古島市城辺の比嘉ロードパークまでの往復路約35キロを翌午前7時まで行進する予定。ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会によると、宮古島市で公道を使った自衛隊の訓練は初めてとなる。

 陸上自衛隊宮古島駐屯地によると、新隊員特技課程教育と一般曹候補生課程の隊員16人が参加する。訓練は道路倒壊などで輸送力が制限される状況を想定し、部隊の移動能力の向上を図る。また、宮古島市の地形や経路を使用して、災害時における円滑な対処に備えるとした。

 行進訓練後、救援・人命救助訓練も予定されている。訓練に伴い、行進コースとなっている保良と吉野、七又、新城、福里には自治会長を通じて説明したという。

 ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会のメンバーは「自衛隊はこの訓練を突破口に施設外での訓練の常態化を図っていくと思う。絶対に認められない」と危機感をあらわにした。

 台風6号の接近に伴い、暴風警報が発令された場合には訓練を中止する可能性がある。
 (友寄開)