「戦う覚悟」発言撤回を 市民団体が緊急集会、麻生氏に謝罪要求 那覇市・県民広場


この記事を書いた人 琉球新報社
「戦う覚悟」発言に抗議する緊急集会でシュプレヒコールを上げる参加者ら=13日午後6時過ぎ、那覇市の県民広場

 自民党の麻生太郎副総裁が8日に台湾で行った講演で日本と米国、台湾に「戦う覚悟」が求められていると発言したことについて「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」は13日、那覇市の県民広場で緊急集会を開き、発言の撤回と県民への謝罪を求めた。

 同会の共同代表で前南城市長の瑞慶覧長敏さんは麻生氏の発言を強く批判し「政治に求められているのは対話であり、平和力だ。発言に負けてはいけない」と述べた。

 同じく共同代表で沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは「政治家は戦争を排除すべきだが政治が敗北し、もはや不適格だ。日を追うごとに危機感が増している」と強調した。

 集会に参加した沖縄平和市民連絡会共同世話人の宮城恵美子さん(74)=那覇市=は「無責任な発言だ。今求められているのは(沖縄を)軍事の島にすることではなく、非軍事の島にすることだ。引き続き声を上げていく」と述べた。

 集会では今回の発言に関して「全国民、沖縄県民に対し戦う覚悟を迫ったものと受け止めざるを得ない」とする集会宣言を採択した。参加したおよそ200人は「戦争の覚悟なんかしないぞ」「平和を守るぞ」などとシュプレヒコールを上げた。
 (渡真利優人)