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熱闘 バスケW杯OKINAWA 出場チーム紹介(4)ドンチッチ最注目 スロベニア


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ゴールに向かってドリブルするスロベニアのルカ・ドンチッチ(FIBA提供)

 沖縄アリーナが会場となるグループE・Fの8チームの中で、最も注目されているのがスロベニアの神童ルカ・ドンチッチ率いるスロベニアだ。現在のNBAの顔と称されるドンチッチが生み出すスロベニアのバスケットボールは強さと華麗さを併せ持つ。

 しかもドンチッチの他にも役割を徹底する優秀な選手が多くそろう。NBAで15年以上戦い抜いてきた、ベテランポイントガードのゴラン・ドラギッチやポジションがセンターにもかかわらず、スクリーンからの3点弾を十八番とするマイク・トビーら他にも多くの優れた選手がそろうのがスロベニアだ。

 東京五輪では、日本やスペイン、アルゼンチンを下して全勝でグループステージを突破したものの、準決勝でフランスに敗れベスト4という結果で終わってしまった。今回はメダルまであと一歩の雪辱を果たし、国際大会で初めてのメダル獲得に向け闘志を燃やしているだろう。

 絶対的エースのドンチッチは、天性の判断力とセンスで、まるで魔法のような予測のつかないパスやシュート、ドリブルなど全てをやってのける天才的なプレーヤーだ。圧倒的なスピードがあったり体が特別大きいわけではないが、フェイクや体の使い方の一つ一つの技術で簡単に相手を出し抜く。シュートも高確率でどこからでも決める力があり、2022年欧州選手権の決勝戦では横に跳びながら片手で3点弾を決めるなど、想像できないようなシュートも見せた。

 ドンチッチの華麗なプレーが、スロベニアを史上初の国際大会優勝に導けるのか。沖縄アリーナで行われる第1ラウンドから目が離せない。

 (沖縄バスケ情報誌「アウトナンバー」ライター・星川圭央二)


 沖縄市の沖縄アリーナでFIBAバスケットボールワールドカップ2023が25日から9月3日の間に開催される。沖縄アリーナに集うグループEとFの8チームの選手やチーム状況を寄稿してもらった。