「カミング・フロム・オキナワ!」 米兵を熱狂させた「紫」の爆音ロック 日比谷を席巻 1977年のステージ再現


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熱い演奏で観客と共に盛り上がる紫=19日午後7時44分、東京都の日比谷野外大音楽堂(喜瀨守昭撮影)

 【東京】1970年に結成されたオキナワンロックを代表するバンド「紫」が19日、東京都千代田区の日比谷公園大音楽堂のステージに立った。77年に開催された野外ロックコンサートを再現する企画の一環で、ギタリストのChar(チャー)、4人組ロックバンド「BOWWOW(バウワウ) G2」と46年ぶりに再演を果たした。

 77年夏、栃木県日光市の霧降高原や東京・日本武道館などで行われた紫、チャー、バウワウの3組による野外ロックコンサート「NEW WAVE CONCERT」を再現した。トリを務めた紫は、「Doomsday」「Mother Nature’s Plight」など6曲を披露。ベトナム戦争下の沖縄・コザで米兵を熱狂させた爆音ロックを都心の夜空に響かせた。

 曲間でボーカルのJJが「カミング・フロム・オキナワ!」と叫ぶと、集まった2500人(主催者発表)の観客は、心一つに大歓声で応じた。

 アンコールでは、代表曲「Double Dealing Woman」など3曲をチャーらと協奏し、盛り上がりは最高潮に達した。リーダーでキーボードのジョージ紫は「何十年たっていても、みんなロックのスピリッツを維持していた。最高だった」と話し、時間と場所を超えてロック仲間と競演を果たした熱狂の一夜を振り返った。

 (安里洋輔)