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牛のモチベーションが心配されたが…白熱!決着に19分超の試合も 今帰仁まつり闘牛大会


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343(左)の懐を突こうと勢いづく突撃パンチャン=26日、今帰仁村営闘牛場

 第14回今帰仁まつり闘牛大会(北部闘牛組合主催、琉球新報社共催)が26日午後4時から、今帰仁村営闘牛場で開かれた。闘牛が無料で観戦できる祭り闘牛大会とあって、小さな子どもを連れたファミリーや地元の闘牛ファン、県外からの観光客など大勢の観衆でにぎわった。台風6号の影響で3週間遅れの開催となり、出場する牛の体調やモチベーションが心配されたが短期決着から約20分に及ぶ長期戦まで全取組で熱戦が繰り広げられた。

 注目のシーの1番は、突撃パンチャンと343(さしみ)が対戦。リング中央で交角すると互いに主導権を握ろうと両牛とも持ち前の鋭いトガイー角を使ったワリ技を繰り出していく。突撃パンチャンが先にワリ技から343の懐に飛び込み腹取りを仕掛けるが343もフットワーク生かした守備で攻撃をかわし、反撃の機を窺う。343は、突撃パンチャンの2度の強烈な腹取り攻撃を許すも、粘りをみせ2度とも体をくるっと反転させ戦線に戻るが、力及ばず5分57秒での敗走となった。突撃パンチャンはこれで2連勝。

 この日、一番観衆を沸かせたのがシーの3番の峯電機龍心王(みねでんきりゅうしんおう)対ハンマーボブの一戦だ。

 序盤から腹取りの応酬で、両牛とも守備も固く隙を見ては腹取りを狙っていく展開が続き、終始砂煙を舞い上げ一進一退の攻防を繰り広げる白熱した戦いだった。決着は19分23秒でハンマーボブが自ら戦列を離脱し、峯電機龍心王に軍配が上がった。
【優勝】突撃パンチャン
【殊勲賞】龍和王
【敢闘賞】峯電機龍心王

(平川智之通信員)