意地悪やっつけろ 伊江西小・幼稚園 児童ら鬼ムチ作り


社会
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 【伊江】伊江村立西幼稚園の園児と同西小学校の1年生(佐次田誠園長・校長)は8日、沖縄で昔から受け継がれている伝統行事「鬼(ウニ)ムチ」作りを行った。餅をイージマグチ(伊江島方言)で「ムチ」という。保護者らの協力を得て、持ち寄ったサンニン(月桃)の葉で餅を包んで蒸す作り方の指導を受けた。

 餅作りは旧暦の12月8日に行われる行事だが、同村では新暦で行う家庭が増えていることから同校も新暦で行っている。
 園児・児童は元気よく「ムーチーの歌」を歌い、1年生のリードでイージマグチで「ナチンサ(泣き虫)、プンデー(甘えん坊)、ヤナクンジョ(意地悪)、ヤジャミユン(やっつけろ)、エイエイオー!」と鬼退治宣言した。
 味わった後は魔よけとしてひもでつり下げる「さげムチ」の風習も伝えられた。
 知念優雅ちゃん(幼稚園)は「こねるところが楽しかった」と感想を話し、参加した祖母の幸子さん(60)は「伝統行事が学校で取り入れられて素晴らしい」と話した。
(中川廣江通信員)

保護者らから指導を受け「鬼ムーチー」を作る園児・児童=8日、伊江村立西小学校