飲酒運転「許サングヮー」 ピンバッジ、真栄田さん考案


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 「STOP!飲酒運転」と書かれた赤色のピンバッジ。リボンではなく、沖縄のお守り「サングヮー」の形だ。那覇署が飲酒運転防止の啓発のために作製したもので、今月から市役所や那覇署管内の企業の職員などが身に着けている。来月からは琉球銀行の全行員が着装するなど徐々に広がり始めている。

      真栄田絵麻さん

 ピンバッジのデザインになった赤い「サングヮー」を考案したのは、県警の飲酒運転根絶公認アドバイザーなどを務める真栄田絵麻さん(63)=写真=だ。真栄田さんは12歳の時に飲酒運転による事故で母親を亡くした。「飲酒運転は家族をばらばらにする。加害者も被害者も、家族みんなが苦しめられる」と目に涙をためながら話す。
 38歳の時から飲酒運転防止を訴える活動を始め、58歳の時に加害者の女性と「県飲酒運転根絶被害者加害者家族支援の会」を立ち上げた。本格的に飲酒運転の根絶を目指すためにはシンボルマークが必要だと感じ、沖縄のお守りの「サングヮー」をモチーフにしたステッカーを作った。本来、サングヮーはススキの葉などで作られるため緑色だが注意喚起の意味を込めて赤色にした。飲酒運転根絶の意思表示をと那覇署がピンバッジを作製した。「家族を守って、との思いも込められている。ピンバッジを着け、家族を崩壊させる飲酒運転を“許(ゆる)サングヮー”という意識を持ってほしい」と訴えた。  (仲吉輝)