栃木の有志46人、荒井氏悼み演奏 糸満・平和祈念堂


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荒井退造の功績をしのび、平和祈念像の前で演奏する出演者=22日、糸満市の平和祈念堂

 沖縄戦で県民の疎開に尽力した当時の県警察部長、荒井退造の出身地、栃木県で沖縄との交流を続ける有志ら46人が22日、糸満市の平和祈念堂で追悼公演「献奏の調べ」を開いた。沖縄に赴任する荒井が家族と別れる際に歌ったという「浜辺の歌」などを演奏し、沖縄戦の戦没者を悼んだ。

 栃木県で荒井について20年以上研究している郷土歴史家の塚田保美さん(84)=宇都宮市=や娘の塚田由美子さん(ピアノ)、石井真由美さん(ソプラノ)らが出演。「からたちの花」「さとうきび畑」などを歌った。
 副団長を務めた谷博之さん(72)は「荒井の遺徳をしのび、平和の尊さを再認識し、戦争のない社会をつくらねばならない」とあいさつ。島田叡氏事跡顕彰期成会の嘉数昇明会長は「栃木県の方々との縁が深まることを願う」と述べた。