県内小売り大手のサンエー(上地哲誠社長)は経営職A(課長級以上)の女性の割合を現在の15・2%から20%に引き上げる目標を計画に盛り込んだ。達成に向け管理職候補となる副店長への女性の積極登用、男性も含めた働き方の改善に取り組んでいく。同社の新規採用者の男女比は半々だが、女性の方が離職率が高く、社員の割合は男性6に対して、女性は4。さらに管理職になると女性の比率が下がるという課題を解決するための方法の一つが、職域の拡大だ。
2006年に新設したドラッグ部は女性だけの部署としてスタートし、現在23店舗中17店舗で女性が店長を務める。ドラッグ部は収益率が高く、労働時間も短い。人財育成室の玉城むつ子室長は「女性は事前の段取り、連携が上手。女性だけの部署としたことで効果がより見えた」と分析する。玉城室長は「子育てをしながら負荷の大きい仕事をすると、女性は仕事の継続そのものを考えてしまう。しかし、マネジメントの経験があれば、復職後短時間で仕事をこなすことができる」と指摘。「出産、育児に入る前に大きな仕事を任せること」が女性のキャリア形成の鍵だとした。(玉城江梨子)