慢性的な薬剤師不足を解消するため、県は県内の国公立大学を対象に薬学部設置構想を募集してきたが、締め切りの8日午後5時までに1件も応募がなかったと県衛生薬務課が明らかにした。
同課によると同日、琉球大学から「薬学部設置の可能性を含めた方策について緊密に連携し、協議を進めたい」との連絡があったという。
琉球大学によると、薬学部の設置や安定運営には手厚い財政支援が必要で、学生定員の振り分けや質の高い教員の確保などさまざまな課題があるという。
担当者は、現時点で設置について判断できないものの、「地域医療を支えることが本学の使命なので県と協議していきたい」と語った。
県は薬学部設置推進事業を継続する予定で、琉大との協議を庁内で調整する。
また、名桜大学は「応募は見合わせるが他大学が構想を提出した場合、人的、技術的支援を行う」との姿勢を示しているという。
(嘉陽拓也)