キングス連敗喫す 西地区2位確定 TKbjリーグ第51戦


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キングス―大阪 第2クオーター、厳しい守備を受ける喜多川修平=23日、沖縄市体育館(花城太撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=39勝11敗)は23日、沖縄市体育館で大阪エヴェッサ(同4位=34勝16敗)と今季第51戦を行い、77―81で破れ、2連敗を喫した。この日の結果により、キングスの西地区2位が確定した。第1クオーター(Q)の序盤は両チームが守備で力を発揮してロースコアの接戦になった。第2Qに入ると大阪の勢いが増し、ミスが目立ち始めたキングスは最大12点のビハインドを背負った。それでも喜多川修平がスチールに3点弾と攻守で活躍して前半を35―32で終えた。第3Qはキングスが動きのある攻撃でリズムをつかみ、一時は8点のリードを奪った。しかし相手にフリースローを献上して追い上げられると、第4Qは勝負所でミスをして白星を逃した。大阪との第2戦は24日午後6時から同体育館で行われる。(観客3620人)

大阪エヴェッサ(35勝16敗)
 81―77(17―15,15―20,26―20,23―22)
琉球ゴールデンキングス(39勝12敗)

 【評】接戦となったゲーム終盤にミスをしたキングスが白星を逃した。第1Qは互いに攻撃を抑えて競り合った。第2Qの序盤はキングスの点が伸び悩んで劣勢となったが、喜多川の得点などで逆転した。第3Qはキングスペースで試合が進んだが、不要なファウルで大阪にフリースローを与えた。追いかける時間が続いた第4Q終盤にキングスが2点差まで迫ったが、大事な場面でターンオーバーを犯した。(平安太一)

◆大阪に走られた
 伊佐勉監督(キングス)の話 大阪の方が勝ちたいと思う気持ちが自分たちより上だった。大阪のディフェンスは簡単に破れないので粘り強くオフェンスをやろうと話していた。しかし良くないシュートで終わって大阪に走られた。明日は勝ちたい気持ちで試合に臨ませる。

◆計画実行できず
 桶谷大HC(大阪)の話 各クオーター18点以下に抑えるゲームプランだったが、2~4Qはできなかった。40分間ゲームプランをやり通すことが大事だ。どっちに転ぶかわからない試合で、キングスのシュートが勝負どころで入らなかったことに助けられた。

◆終了間際 痛恨ミス
 試合時間は残り10秒を切って、キングスは2点のリードを許していた。ファウルゲームに持ち込んで勝利へ望みをつなぐと、大阪はフリースローを4本連続で外した。しかしリバウンドを拾えず、どうにかボールを手にしてもターンオーバーで攻撃チャンスを失った。伊佐勉監督は「大きな敗因は最後にあるが、それ以前の問題だった」と険しい表情で振り返った。
 伊佐監督や選手たちが勝負を分けたポイントに挙げたのは「気持ちの問題」だった。2位以上が確定しているキングスに対し、4位の大阪は結果によって下位に落ちる可能性があった。
 「順位を確定させるために大阪が強気で来るはずだという指示はあった」と山内盛久は言う。その予想通り大阪は激しい守備で向かってきた。キングスも堅守で応戦したが第2Qにはビハインドが12点に。それでも「どうにか10点以内に縮めよう」と気合を入れた喜多川修平の得点などで逆転した。第3Qは最大8点のリードを奪ったが、再び大阪に追い上げられた。
 喜多川は「そこで引き離せないのが自分たちの弱さだ」と精神面で足りない部分があったことを反省する。山内は「このままじゃプレーオフは勝ち抜けない」と現状を受け止める。そして、「もっとレベルを上げなければ」と敗戦で得られた課題を克服してステップアップすることを誓った。(平安太一)